保育にとって大切なこと…

保育の現場で大切にしてほしいことを綴っていきます!

優しくする、される

こんにちは!!
保育士さんのサポーター内田淑佳(うちだよしか)です。

私が、乳幼児期に
沢山して欲しいのは
『優しくする、される』
という経験です。

なぜなら
この時期に体験的に心に入ったことは
「無意識」という部分にインプットされ
その人の「あたりまえ」になるからです。

「あたりまえ」のことは
それ自体が安心であり、心地よい、

つまり

人は人に『優しくする、される』ことが
あたりまえであり、心地よい、
という人になって欲しいからです。

以前に
『おかたづけ』について書いた時に
この時期は
個人の責任をいかに果たすか、よりも
優しくする、される経験のほうが
大事では、と書きました。
個人の責任を果たすこと、も
人としては大事なことですが、
まずは
人としての優しさが土台にないと
積まれないものだと思うからです。


参考:おかたづけ - 保育にとって大切なこと…




現場の先生に考えて欲しいのは
子どもを叱る時、
叱られている子 以外の、
それを見ている子どもへの影響です。

強い立場の人間が
(保育園という場所において、保育士は強い立場の人間です)
どんな態度か、ということが
子どもたちの「あたりまえ」になるのです。

『仲良く出来ないなら遊ばせない』
という態度をとれば
それがインプットされます。
『どうして仲良く出来ないのか、どうやったら仲良く出来るのか、一緒に考えよう』
という態度であれば
それがインプットされます。

あまり深く考えずに
前者のような『権力者』になっていませんか?

それを見て育った子は
自分が強い立場になった時、
権力者のように 振る舞うように
ならないでしょうか…。
また
そのように 振る舞いたい時に、
強い立場に なろうとする。
強い立場に たてば
そのように振る舞えるんだ、という
「あたりまえ」が
出来てしまわないでしょうか…。

保育園は
集団生活の場ですから
いつも
全ての子どもたちへの
影響を考えて欲しいのです。

先生が
自分の言うことを聞かなかったから、と
その子をクラスの輪から出すようなことをしてしまうと、
子どもたちは
それを見て育ち、
自分が輪から出されたくなければ
言うことをきこう、
となります。

この状態で
出された子のことを思いやる気持ちが
育まれるでしょうか…。

私は
学校で問題になっている
『いじめ』の図を見るようで
心が痛みます。


先生は
強い立場の人間だからこそ
優しさを存分に
みんなに見せて欲しいと
思います。