保育にとって大切なこと…

保育の現場で大切にしてほしいことを綴っていきます!

小学校に行ったら…心配です…

こんにちは。保育士さんのサポーター内田淑佳(うちだよしか)です。

今日は
先日、 大阪府四條畷市にあります
社会福祉法人盛幸会  忍ケ丘愛育園さまにて
行いました
『保育の質を高める研修会』
「自己肯定感を上げるメソッド~生きる力を育む保育とは~」

頂いた ご感想の中に
一件ご質問がありましたので
お答えしたいと思います。

研修の ご感想① は こちらから

ご感想② は こちらから ご覧ください。


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・自己肯定感を育む保育を日頃より心がけたいと思っていたので、大変勉強になりました。保育だけでなく、自身の子育てにも活かしていこうと思います。
怒らない、I(アイ)メッセージで伝えることの重要性は、頭では よく わかっているのですが、なかなか難しく、また、園を卒園して小学校へ入学すると、園での先生方の対応とは大きく異った環境になってしまうので、この対応に慣れた子どもたちは、小学校での生活に慣れていけるのか、気になるところでもあります。
実際、園では子どもの心に寄り添って話を聞いてくれる先生ばかりだったが、小学校の先生は なかなか対応してくれず、不適応をおこし、そのギャップから不登校になった声も聞かれるので、そのあたりに どう対応していくのか、お聞きしたかったです。
全ての教育機関において、自己肯定感を育てる大切さが育っていけばいいなと思いました。

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小学校の先生は…
という声は
実は よく聞きます…。

どうしても
仕事の内容が違うように
思えてしまいますね。

でも、
研修の中でも 少しお話しましたが
「自己肯定感を育む」
という目標は
2000年を前に
文部科学省が学校教育指導要領に
盛り込んだ言葉です。


勉強を教えるだけじゃなく
子どもたちの「生きる力を育む」ことが
教育である、と
謳っています。


小学校でも
そこは取り組んでいるハズのことなのですが、
(もちろん とても大事なので 頑張ってほしいです!)


私は、

まず、

学校に行ってからでは遅い!

と思っているのです。


自己肯定感の育みは
0歳~3歳の
周りの大人の関わりが
とても重要だと思います。

なぜなら
自己肯定感の獲得には
自己発揮が 欠かせない要素であるからです。


自己発揮が活発になる
自我の芽生えの時期に

愛されている充実感
興味好奇心を満たされること
自己表現を楽しむこと


これらを
存分に味わうことが
重要です。



ここで
しっかり
自己肯定感が獲得出来ていれば

本来は

小学校で
もし誰かに否定される経験をしたとしても

自分は価値のある存在なんだ
という
自信が
ゆらぐことは
ないはずなのです。



つまり、
ご質問に対する答えとしては

発達課程に必要な経験が
できていなかったら
その次の「成長した姿」は出てきません。

戻って

ひとつ前の
「必要な経験」が出来るようにする、です。


首がすわらないのに
お座りはできません。

お座りが まだ なのに
立てるわけがなく

立てない子に
歩け、は 無理なのです。



保育所保育指針の
第2章  発達
のところを見てください。

おおむね6歳の姿のところを
読んでください。


おそらく
6歳で ここまで出来るんだ!
と思われると思います。

小学校で
これまでと違う環境になっても
ちゃんと自分で対応できる力を
持っている姿が
書いてあります。


6歳で ここに達していないのなら
5歳の姿は 出て来ていますか?
4歳はどうでしょう?

さかのぼって読んでいくと
どんな経験が必要なのか
見えて来ます。


発達課程における年齢は
おおよその目安であり
6歳に これだけ出来ないといけない、
というものではありません。

これは
5歳の姿の次に
6歳の姿がある、という
見方をします。

発達というのは
そういうものです。


小学校で
不適応を 起こしてしまったならぱ
戻って
今、その子にとって
どんな経験が必要なのか

みつける必要があります。

何が育っていて
次に どんな成長をする場面に
いるのか

では、
今 何が必要か、

そんな風に考えて
みつけていきます。



ぜひ
保育所保育指針の
発達の章を読んでみてください。