保育にとって大切なこと…

保育の現場で大切にしてほしいことを綴っていきます!

子どもが園に慣れるというコト

こんにちは!!
保育士さんのサポーター内田淑佳(うちだよしか)です。

新入園児さんの慣らし保育が
進んでいる頃かと思います。
保護者の方の ご都合もあり
最近は
ゆっくり慣らし保育が出来ない
お子さんも増えていますね。

さて、
私は介護施設も複数 運営している
社会福祉法人
保育園の園長をしていたこともあり、
介護の勉強もしたのですが、
その中で
認知症の方の理解のために
みせて頂いた
TV番組から
「子どもが園に慣れるというコトも
    こういうコトかもしれない」
という気づきがありましたので
今日は
それを ご紹介します。

ドキュメンタリー番組で
ある認知症の方が
グループホームに入居なさるのですが、

はじめは
とにかく、帰りたい、帰りたい、と
徘徊されます。

それが
暫くすると
「私は ここにいるしか ないのです
   どうかよろしくお願いします」
と言って、泣かれるのです。

仕方なく、ここにいること、を
受け止められるのです。

介護スタッフは
それでよし、としません。

どうしたら
その方が
自分らしく ここで暮らしていけるか、を
考えます。

そして
その方の得意なことを探し、
それを「役割」として
して頂くのです。

糠漬けを作るのが お得意なようなので
みんなの分の 糠漬けを 作って頂く。

着物の着付けが 出来るので
イベントを企画して
スタッフの着物の着付けを お願いする。

そうやって
その方に「やり甲斐」を感じて頂き
そこにいる意味を見いだして頂くのです。

番組の最後では
その方の表情は
とても生き生きとしたものに
変わっていました。


私は
これをみて
帰りたい、帰りたい、と泣く
保育園の子どもの姿を
思い出しました。

いつしか諦め
保護者が迎えに来ることを理解することが出来れば
待っていることが出来る。

けれど
仕方なく ここで待っている、
ではなく

その子が
本当に楽しんで
自分らしさを発揮できることが
大切なのだと
重ね合わせて考えられる部分が
あると思うのです。


子どもの場合、
好きな遊びを見付ける、ということが
園に慣れることの目標になりますね。

保育計画で
この時期は必ず出てくる言葉だと思います。
進級児さんも
環境が変わって不安定になる子もいますから
配慮していますよね。

「好きな遊びを見付ける」
「園に慣れる」

この言葉の意味を
もう少し深く考えてみる
きっかけにして頂けたら…と
思います。